長期展望は「追い風」「縮小」の両面から策定を

国土交通省は27日、国土審議会計画推進部会 国土の長期展望専門委員会(委員長:増田寛也氏/東京大学公共政策大学院客員教授)の4回目となる会合を開催した。

 今回は、ゲストスピーカーの(株)三菱総合研究所政策・経済研究センター長チーフエコノミストの武田洋子氏が、同研究所がまとめた「未来社会構想2050」を解説した。同レポートは、2050年に向けた世界の潮流を踏まえながら、日本が豊かで持続的な社会を実現するための方策を検証したもの。同氏は、デジタル×フィジカルによる新たな付加価値創造や地方都市の人口増を踏まえた地域マネジメントの強化、AIロボットによる代替えが進むルーティン業務ではないノンルーティン業務を増やすことによる労働需要の創出、技術進歩により健康寿命が延伸する中での雇用制度慣行見直しや社会保障制度改革の必要性を挙げ、国土の長期展望には、技術革新による距離の壁・言葉の壁の縮小といった「追い風」を活かすプランの一方、人口減・高齢化、自然災害への対応を前提とした「縮小プラン」を策定すべきとした。

 また、その実行に当たっては「将来世代を犠牲にしない視点」「科学的アプローチを用いた計画策定」「国民一人一人のスマートな選択に向けた情報提供」などを通じ、国民の理解と合意形成を求めていくべきとした。

 続いて同省から、都市の人口動態を中心とした近年の動向を踏まえた現状と課題が示された。まちのコンパクト化を示す指標となる「DID(人口集中地区)」の現状については、DID人口はわずかながら増加傾向にあるものの、三大都市圏以外ではすべての人口階級においてDID人口密度が減少している自治体が多いことや、DIDが縮小している地域が2,600平方キロメートル(神奈川県と同程度)、約1万2,000ヵ所に達していることなどが指摘された。

築67年団地をコミュニティ型賃貸住宅に

神奈川県住宅供給公社は24日、賃貸住宅「フロール元住吉」(川崎市中原区、総戸数153戸)の竣工内覧会を実施した。

 東急東横線「元住吉」駅から徒歩8分。築67年の「北加瀬第1・2団地」(鉄筋コンクリート造地上2階建て、8棟(64戸))の建替事業として開発した。敷地面積約5,330平方メートル。壁式ラーメンプレキャスト鉄筋コンクリート造地上6階建て、延床面積約8,480平方メートル。

 子育て世帯やDINKSを中心にさまざまな世帯の入居を想定し、住戸は18タイプ用意。より多様なライフスタイルに沿うよう、玄関に広い土間と自由にカスタマイズ可能なDIY用の壁を設けた住戸や、約20平方メートルのウッドデッキを設けた住戸等、6タイプ(13戸)のコンセプト住戸も設けた。間取りは1K・1LDK・2LDK・3LDK、専有面積は32.24~66.04平方メートル。全戸リビングには床暖房を採用している。

 単身・小世帯化が進む中、マンション居住者と地域との交流が減少傾向にあることから、「コミュニティ型マンション」を目指して共用部を設計。入居者が自由に利用できるシェアラウンジを設置。大型ビジョンを備え、スポーツ観戦等を楽しめる環境を整備した。
 さらに、一般的な管理業に加えてコミュニティ活性化をサポートするスタッフ・守人(もりびと)による有人管理を採用。守人は、同物件の一角に構えた、地域住民も利用可能なカフェスペース、レンタルスペース等で構成する「となりの.」の運営や、イベントの開催等を通じて、マンション居住者と地域住民の交流を活発化する。なお、守人はコミュニケーションマネジメント事業に取り組むHITOTOWA INC.と連携しての取り組み。

管理適正評価に向け中間とりまとめ案、意見募集

(一社)マンション管理業協会を事務局とする「マンション管理適正評価研究会」は24日、同研究会の「中間とりまとめ(案)」についての意見募集を開始した。

 2019年9月から12月にかけて、計4回の会合を実施。マンションの管理に係る情報開示の必要性や、管理の質が市場価格・ 取引価格に反映される必要性、管理に係る情報および評価の基準に ついて検討してきた。第4回の中間報告では、「マンション管理に係る等級評価の基準」や、「管理に係る情報開示の必要性」について検討してきた内容を総括。そこでの議論を踏まえ、中間とりまとめ(案)にまとめた。

 同とりまとめ(案)では、「管理情報開示の必要性」や、「管理に係る情報及び評価の基準」で項目の設定の考え方や項目別配点の考え方を示唆。専門家の活用や定期的な見直しなど今後の活用の留意点を挙げた。さらに管理の適切性が市場で評価される仕組みや管理の適正化の誘導のための提案もしている。

 同とりまとめ(案)と、意見提出方法は、同協会ホームページを参照。募集期間は、2月7日12時まで。集まった意見も参考に内容を見直し、3月下旬にかけて最終報告書(案)を作成する。