既存マンション成約、四半期で過去最大の減少率

(公財)東日本不動産流通機構は17日、2020年4~6月期の首都圏不動産流通市場動向を発表した。

 当期の首都圏中古(既存)マンション成約件数は6,428件(前年同期比33.6%減)と大幅に減少した。四半期では、機構発足以来、過去最大の減少率となった。地域別では、東京都3,309件(同34.3%減)、埼玉県784件(同27.5%減)、千葉県790件(同33.1%減)、神奈川県1,545件(同35.0%減)。すべて地域が20%超減となる大幅な減少となった。

 1平方メートル当たりの平均成約単価は52万4,700円(同0.4%下落)とほぼ横ばいながら、30四半期ぶりに前年同期を下回った。平均成約価格は3,390万円(同0.8%上昇)と、31四半期連続での上昇となった。新規登録件数は4万5,020件(同11.2%減)と3四半期連続で減少した。

 既存戸建ての成約件数は2,638件(同22.1%減)の大幅減。平均成約価格は2,819万円(同10.0%下落)となり、3四半期ぶりに下落した。

既存マンション、成約件数が大幅に減少/近畿レインズ

(公社)近畿圏不動産流通機構は15日、2020年4~6月期における近畿圏の不動産流通市場の動向を発表した。

 既存マンション成約件数は3,298件(前年同期比24.1%減)と3四半期連続で減少し、減少率は1990年の機構発足以来最大となった。一方、新規登録件数は1万6,756件(同3.1%増)と5四半期連続で増加し、需給は急速に悪化している。成約価格は2,186万円(同4.7%下落)と30期ぶりに前年同期を下回った。新規登録価格は2,437万円(同4.8%上昇)と10四半期連続で上昇した。

 既存戸建住宅は、成約件数2,870件(同9.4%増)と4四半期ぶりに減少、登録件数は1万3,273件(同4.8%減)と5四半期ぶりに減少した。平均成約価格は1,769万円(同7.9%下落)、新規登録価格は2,468万円(同0.3%上昇)となった。

 4月の緊急事態宣言後、コロナ禍の影響が既存住宅市場にも一気に拡大したが、解除後の6月は取引が急速に回復しており、成約件数と価格はほぼ前年並みの水準を取り戻している。来店客の減少や営業社員の在宅勤務は解消されつつあり、物件の新規受託や内見、引き渡しの一部で成約は残るものの、当面は前年並みの水準で取引が推移することが予想される。

国交省、「水害リスク情報」の重説を義務づけ

水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を不動産取引時の重要事項説明として義務付けるための宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する命令が、17日に公布された。施行は8月28日。具体的な説明方法等を明確化するための宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(ガイドライン)の内容追加も同時に行なわれた。

 大規模水害が頻発する中、不動産取引時の契約締結の意思決定において水害リスクに係る情報が重要な要素となっていることから、国土交通省は2019年7月、不動産関連団体を通じて、不動産取引時にはハザードマップを提示して、取引の対象となる物件の位置等について情報提供するよう協力を依頼していた。施行規則の改正により、重要事項説明の対象項目に「水防法の規定に基づき作成された水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」を追加し、説明を義務付けた。売買、賃貸問わず対象となる。

 ガイドラインでは、具体的な説明方法として「水防法に基づき作成された水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップを提示し、対象物件の概ねの位置を示す」とした。ハザードマップは、「市町村が配布する印刷物又は市町村のホームページに掲載されているものを印刷したものであって、入手可能な最新のものを使うこと」とした。また、説明にあたっては、「ハザードマップ上に記載された避難所について、併せてその位置を示すことが望ましい」としたほか、「対象物件が浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと相手方が誤認することがないよう配慮すること」としている。